積乱雲
薄紫や陽の色に染まる雲塊の美しさ。
積乱雲を見る度に、私はこれに逢いたくて、
また今年も夏まで生き延びて来たのだと言う想いがする。
('040630撮影)
('040707撮影)
上の4枚は連続写真。繋げるとこんな感じ。↓
よく見ると、連なる積乱雲の底の中程に、
陽の色に染まった遙か向こうのもう一つの積乱雲が見える。
山育ちの私は、「積乱雲の底」と言うものを、
子供の頃、見た事が無かった。
実家を離れて平野に住んで、初めて知った。
それでもその底の向こうにも積乱雲があるなどと言う光景は、
想像すらした事が無かった。
彼方に立ち上がる二つ目の積乱雲に気付いた瞬間(とき)、
その距離感に私は狼狽した。
――――― 蒼穹(そうきゅう)とは、かくも広きものであったか。
まさに豁然(かつぜん)(*注
)として、
ただ其処にいる己(おのれ)が切なかった。
('040708撮影)
|
(*注)豁然(かつぜん)・・・@景色が広々と開ける様。A急に悟る様。ここでは両方の意味で使っています。「そんなに広いのだと言う事が、突然解ってしまったのだ」と言う様な。 |
★ホームへ★