埴輪
「中身」

埴輪

’92年に描いたものですから随分古いですね。0.1mmだったかの極細のマジックで描いてあります。一応完成画ではあるのですが、墨とペンで描いた物以外は落描きの範疇に入れたいと思っているので、此処に納めました。

「埴輪の中から何か出てくる」と言うイメージがこの頃どうも好きだったらしく、暫くしてからまた別の絵で描いています。

い つ頃の物かはちょっと不明ですが、上の絵と随分感じが違うので、かなり後になってから描いたのだと思います。おそらく何かの時にしまい込んでいた最初の絵 が出て来て、「甲冑を着た武人埴輪から、何で素っ裸の人間が出て来るんだ?」と自分で突っ込みを入れた末に、今度はきちんと外見の埴輪と同じ格好の人間を 中から出したのだと思います。ちょっとつまらない気もしますが。

しかし出てきた処で、埴輪と同じ大きさの人間ってそんなに大きくない気がするんだけど・・・いや等身大だったらどうするとかいうつもりで描いたわけではないのですが。
これは鉛筆描きですが、水彩色鉛筆を使って軽く色まで着けてある処を見ると、これを元に多分ちゃんとしたイラストを描くつもりだったのでしょう。でもこのままで終わっています、これも。

そ ういえば栄養剤のCMで、少年隊の東山紀之さんが石膏像か何かから出て来るのがありましたが、あれは逆に腰布だけを纏った東山さんの裸体像が割れて、中か ら出て来たスーツ姿の人間の東山さんが「・・・っっしゃあ!!」と叫びながら軽やかにジャンプする、というものでした。あのCMを見る度に「何で素っ裸で出て来ないんだ、外見と中身が違うだろう!!」と激しく突っ込んでいた私は間違っていないと思うのですが・・・。

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