魂魄のように

 

魂魄(たましい)のように幽(かす)かな

けれど

その在ることを

確かに信じていたいものたち

 

夜の海

月光の彼方

深い森の静寂(しじま)の中で

ひらめき飛び交う

彼らの

闇と光に融けてゆく

淡い後ろ姿 ―――

 

ひとともののあいだ

夢と現実(うつつ)の間

哀しみと安らぎの間に

幻のように現れては消える

 

ため息のような

懐かしさと

思い出のような

切なさの

 

魂魄のような

あなたは

だれ ―――


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