縄文人
「頭にとぐろ ?

縄文人

面白い三つ編みをした縄文土偶が発掘されたという新聞記事(’03年10月18日付・中日新聞)を見て、どんなんだろうと描いてみたのですが、かなり強引な絵に・・・。

記事に載っていた写真はこんな感じ。これから想像するのはかなり苦しかったです。

縄文人・土偶

何か間の抜けた「どらえもん」みたいだなあ。ヒゲみたいなのと、顔の周りをぐるりと取り巻いてる2本の線は、多分、入れ墨か彩色だと思います。生え際には小さい丸い物が繋がっているように見えるので、細い三つ編みをしているのかも知れません。

で、記事の内容ですが、要約すると次のようになります。

この土偶は縄文中期(約4500年前)のもので、長野県伊那市の今泉(いねずみ)遺跡で出土。
目鼻立ちはクッキリし、頭頂部に蛇がとぐろを巻いたような螺旋模様があり、そこから髪を真ん中で2つに分け、三つ編みにしてアーチ状に垂らし、左耳には耳飾りも着けている。
縄文中期の女性は髪を三つ編みに結っていた可能性が高い。
縄文中期の土偶は長野と山梨に多いが、髪を立体的に三つ編みにした物は無く、珍しい。

記 事では「女性」とあったのですが、女性とする根拠がよく判らなくて(これまでに出土している土偶の殆どは女性だから、という理由なのでしょうが、この土偶 は首から下が無いので、絶対女性とは言い切れない気が・・・)、描いてて楽しい男性でイラストにしてしまいましたが、いざ描き上げてみるとちょっと 可愛らし過ぎて、やっぱり女の人にさせた方が収まりが良かったかも知れません。

真上から撮った写真がなかった為、「頭頂部のとぐろ」がどんな状態なのか不明だったので、どうするか悩みました。しかし「頭の上にとぐろ」って、何だか昔のギャグ漫画か何かに出て来そうだなあ・・・(済みません汚い状態を考えました私)。
とぐろを巻いた処から髪を2つに分けて出す、と言う状態が良く判らなかったので、イラストのように2箇所で三つ編みを作る為に、頭の上半分の髪を、同心円に近い感じで分けて流れを作っていたのではと考えてみました。
三つ編みの先っぽはどうなっているのかもよく判らなかったので、根元の処へ持って来て、一緒に縛ってみました。イラストにしてみたものの、実際にこんなのが可能なのかはやってみないと判りませんが・・・。
一応、生え際近くに細い三つ編みを何本か作ってみましたが、もしかしたら全体を細かく編んでいたかも知れません。

三つ編みの土偶は、他に岐阜県の飛騨地方の遺跡で出たのを見た事があります。それは頭頂部で両手の指を組んだような状態に編み込まれていて、それも復元イメージにするにはかなり難しいものでした。機会があれば後日イラストにしてみたいです。

耳に付けているのは「耳栓(じせん)」という土製のイヤリングで、耳たぶに穴を開けて填め込んであります。


縄文の三つ編みと言えば、イラストのページにある両面宿儺(りょうめんすくな)の髪のデザインも、「縄文人は三つ編みをしていたのではないか」という説を元に考えたものです(詳しくは人物紹介のページに解説があるので、そちらを御覧下さいませ)。しかしその当時は具体的な考古遺物が無かったので、全くのオリジナルでデザインしました。

どんな髪型かというと、前から見るとこんな感じ。

両面宿儺

後ろから見るとこんな感じ。

両面宿儺

これを考えた当初は、自分で描いておきながら、ややこしすぎて漫画にしたら大変だなあと思っていたのですが、今日の土偶の髪型の方がもっと面倒でした・・・。

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